視界がぐらりと揺れて、気づけば柔らかい布団の上。
「…っ…なにっ…」
真上にハルくんと天井。ふかふかのベッド。
ど、どういう状況…。
「は、ハルくん…どうしたの?」
ハルくんの手が、私の顔のすぐ横に移動して、ギシッとベッドが音を立てる。
「は、ハル…」
私を見下ろすハルくんから目が離せない。
冷たいような、でも熱い目。
「あ…」
でも、そんなことより。
…急に。
ほんとに、今この瞬間。
久しぶりにハルくんのベッドに転がって、 ハルくんの布団がすぐそばにあって――気付いた。
「……昨日、彼女来たの」
ふわっと、ハルくんじゃない甘い香り。
胸がぎゅっと締め付けられる。
この部屋は変わってないと思っていたのに、香りだけが違う。
ハルくんの布団に残る、私じゃない誰かの痕跡。



