満員電車に揺られて、クタクタになりながら着いた学校。
ハルくんの隣は――正直、居心地が悪い。
目立つから。
私がハルくんの幼なじみだってことは、 去年の入学したてにもう広まっていた。
でも、たまに。
ハルくんじゃなくて、私に刺さる痛い視線。
少しだけ、怖くなる。
女子にしか分からない、特有の敵対心。
ほとんどは、ハルくんに向けられる熱い眼差し。
だけど――たまに混じる。
私に向けられる、あの視線。
いやだ、いやだと思いながらも。
ハルくんの隣から離れないのは―― 私が、ハルくんの隣にいたいから。
これ以上、仲が悪くなったら。幼なじみなんて言えなくなる。
顔だって、合わせづらくなる。
ハルくんの幼なじみをしていて、嫌なことなんてそれくらい。
いいことなら、いっぱいある。
まずは――ハルくんの綺麗なご尊顔を、毎日拝めること。
それから、頭がいいから。私専属の家庭教師になってくれること。
テスト期間。
泣きつく私に、心底嫌そうな顔をするけど。
なんだかんだで、家庭教師をしてくれる。
……いい男だと思う。



