【2.26公開】ハルくんの、かくしごと。




満員電車に揺られて、クタクタになりながら着いた学校。

ハルくんの隣は――正直、居心地が悪い。

目立つから。

私がハルくんの幼なじみだってことは、 去年の入学したてにもう広まっていた。


でも、たまに。
ハルくんじゃなくて、私に刺さる痛い視線。
少しだけ、怖くなる。


女子にしか分からない、特有の敵対心。

ほとんどは、ハルくんに向けられる熱い眼差し。


だけど――たまに混じる。

私に向けられる、あの視線。

いやだ、いやだと思いながらも。

ハルくんの隣から離れないのは―― 私が、ハルくんの隣にいたいから。


これ以上、仲が悪くなったら。幼なじみなんて言えなくなる。
顔だって、合わせづらくなる。


ハルくんの幼なじみをしていて、嫌なことなんてそれくらい。



いいことなら、いっぱいある。

まずは――ハルくんの綺麗なご尊顔を、毎日拝めること。

それから、頭がいいから。私専属の家庭教師になってくれること。


テスト期間。

泣きつく私に、心底嫌そうな顔をするけど。

なんだかんだで、家庭教師をしてくれる。

……いい男だと思う。