それからハルくんはゆっくり歩いてくれた。
私の足の短さ、分かってくれたかな?
「ハルくん、たくさん呼んだのになんで止まってくれなかったの」
駅について、電車を待ちながら。スマホで時間を確認するハルくんに聞いた。
「…あいつといるお前見るとイライラする」
な、なんで?
言葉の真意を聞こうとしたけど、ちょうどよく電車来ちゃって。
あ。手。
「ハルくん、手」
左手を差し出すと、無言で握ってくれる。
最近、反抗するのもめんどくさくなった?
素直に繋いでくれる。嬉しい。
ハルくんの手好きだから。
いつも右手だけど、ハルくんの左手も好きだよ。
電車に乗り込むと、今日はすいてる。空いてる席に2人並んで座る。
そしたら、パッて離れるハルくんの左手。
むっとしてみるけど、ハルくん私の顔見てないから意味ない。
手が離れても全然いい。
あの、ハルくんがいないときに比べたら、全然まし。



