【完】ハルくんの、かくしごと。




「あ、ハルくんみっけ!」



昼休み。

渡り廊下。

自販機。

ガコッとペットボトルが落ちる音と同時に、横を向いたハルくんと目が合う。



「何買ったのー?」



少し小走りで駆け寄ると、「やらないから」って。

別に欲しいわけじゃないしー。


ハルくん、半袖。 私も半袖。

腕の筋肉。合法で見れる。



「ハルくん、朝いいそびれちゃったけど、今日一緒に帰ろうね」



これ言いたかったの。先に帰られたら困るから。



「…彼氏は?」



ハルくんはペットボトルの蓋を開けながら俯いてそう聞く。

プシュッて勢いよく開いたサイダー。ハルくんの好きなジュース。

意外と炭酸飲むよ。水の顔してるけどね。



「柳くんとは、これからも一緒に帰らないよ。ハルくんと帰ることも伝えてあるし」

「最低すぎ。早く別れろ」



サイダーを一口飲んで歩き出したハルくん。

酷いこと言われたなー。

ハルくんのその言葉の方が最低だと思うけど?