【完】ハルくんの、かくしごと。




「な、泣きそう…」

「なんでだよ」



ぶっきらぼうにそう言うけど、 ハルくんの声が優しい気がする。



「嫌われてないって分かったら、安心して…」



嫌われてなさそうなのは分かった。

でも――じゃあ、なんで冷たくするの? なんで私と一緒にいてくれないの?

聞きたいことが、胸の奥に山ほどある。

けれど、口には出せない。

もし、求めてる返事じゃなかったら。

もし、期待を裏切る答えだったら。

今度こそ、心が死んじゃう気がする。



「疲れた」



ハルくんはそう言って、床にしゃがみ込む。

私も、ハルくんの前にしゃがみこむ。
しゃがむと、目線が合う。
ハルくん足長いから、身長の割に私と大して変わらなくなるの。

顔を隠すハルくん。



「…ハルくん、仲直りのぎゅーしよ」



目は合わないけど、真正面から。

ハルくんは黙ったまま。

何とか言ってよ。