ふわっと広がる。
大好きな、優しい爽やかな香り。
「お前、最近なんなの?」
私を見下ろす視線。冷たい。いつにもまして、その視線が突き刺さった。
慣れたはずだったのに。
ぎゅっと心臓が握り締められてるみたいに痛くて、 心が限界だった。
「……ハルくんといたい」
たった一週間。されど、一週間。
ハルくん離れ? そんなのできるわけない。
言葉にしてしまった瞬間、 空気が張り詰める。
「そういうの、彼氏に失礼だと思わない?」
涙を浮かべる私の目を真っすぐ見て、軽蔑するように言い放ったハルくん。
…言われなくても、分かってる。
そんなの、最初からそうだった。
好きでもないのに付き合って、傷つけて。
一切、学習しないの。
胸の奥がズキズキして、呼吸が浅くなる。
ハルくんの言葉は、鋭い刃みたいに突き刺さる。



