【完】ハルくんの、かくしごと。




「そうだけど。なに?」


冷たい声。

「お前に関係ないだろ」とでも言うように、私を見下ろす目までも冷たい。

グッと拳を握り締める。

昨日の、あの感覚が蘇る。胸の奥がチクリと痛む。


…なんでよ、ハルくん。



「わっ…私がいるのに、彼女って…必要?」



声が震えて、思わず問いかけてしまう。


ハルくんは、私がいなくても平気?


するとハルくん、面倒くさそうに言い放った。



「お前も、彼氏いんじゃん」



ハルくん、それはさぁ…。



「……ハルくん離れしないといけないし」



私は、ハルくん離れしないといけないかもしれない。

でも、ハルくんは私離れする必要なんてないじゃんか。



「ねぇ、ハルくん。なんで、私に冷たくするの?」



震える声でそう言った。

ハルくんのため息が、重く響く。
その音だけで、胸がぎゅっと締め付けられる。