「わっぷ…」 後ろから――ドンッ。 勢いよく押されて、鼻を潰してしまった。 「何してんだよ」 ぶつかった先は、彼の胸。制服のシャツ。 「あー…」 私が、少し困った顔をすると 彼は、私の目線の先を見て――舌打ち。 「…最悪」 「ご、ごめん」 鼻をぶつけたときに、彼のシャツにリップがついちゃったみたい。 白いシャツに、赤い跡。 ほんの少し。でも、目立つ。 ごめんね、ハルくん。 私、女子力ないからさ……シミ取りなんてもの、持ってないや。