【完】ハルくんの、かくしごと。




実は、初めてじゃない。

「付き合ってみよう」って言われて、流されるように始める恋。

最初はいいけど、結局無理なパターン。どうしても、好きになれない。

そして、みんな最初は「振ってもらって構わないから」って言うのに、 最後は必ず私が振られる。



「柳くん。私が振るんじゃなくて、柳くんが振るんだよ」



そう言うと、柳くんの頭の上に“?”が浮かぶ。

何を言ってるか分からないよね。

でも、いつもそうなんだよ。



「ハルくんといるのが嫌なんだって。ハルくんは、幼なじみなのにね」



笑ってそう言うけれど、柳くんは真剣な顔。



「俺は、大丈夫だよ。そういうの」



柳くん、ちなみにね。

今までの人も、みんなそう言ってたんだよ。



「佐々木に、恋愛感情はないんだよね?」



確かめるようにそう聞いてくる柳くん。


ハルくんに、恋愛感情…?



「ハルくんは、幼なじみだよ?」



大切で、大好きな幼なじみ。

まぁ、ハルくんの方はどう思ってるのか知らないけど。