朝から――超不機嫌。 しかめっ面。 そんな顔、しなくてもいいじゃん。 そう思いながらも、繋がれたこの左手の行き場が決まって、 ちょっと嬉しい。 ぎゅっと握りしめる。 ……ぴくっ。 彼の指が、わずかに動いた。 横目でチラリ。 ――無表情。 今日も、時間通り。 学校へ向かう電車。 プシュー。 扉が開いて、押し寄せる人の波に飲み込まれる。 汗の匂い。香水の匂い。 混ざり合った朝の満員電車は、いつになっても、苦痛。