【完】ハルくんの、かくしごと。




ご飯を食べ終わって、私が皿洗いをして、洗面所で歯みがき。

使い捨ての歯ブラシをハルくんに渡す。

それから、ハルくんを連れて二階へ。

自分のお部屋。

あのね、意外にもシンプル。

ハルくんみたいにおしゃれではないけど、物が少なくて最低限。


のそのそとベッドに入ると、ハルくんは床に座ってスマホを触り始めた。

画面の光に照らされる横顔。

無言のまま、指先だけが忙しく動いている。

ハルくんが部屋にいるのは、中学生以来。それだけで嬉しい。


ゲームを始める前に、最後の頼みごと。



「ハルくん、一緒に寝ようよ」

「…いや、俺風呂入ってないし制服」



そう言いながら、チラッと私を見るハルくん。

スマホを持つ手に、そっと触れる。



「一緒に寝てくれない?」



まだ、ちょっとだけ怖いの。

目を瞑ると、ホラー映画の幽霊が浮かんでしまう。 離れないからさ。