「ハルくん…せめて、戻してから止めて…」
このままじゃ、テレビが呪われそうで落ち着かない。
でも、ハルくんは停止どころかDVDを取り出して片付け始める。
私はソファの上で、ぎゅっとクッションを抱きしめる。
「ハルくん、怒ってる…?」
問いかけると、背中越しに「なんで?」と返ってくる。
淡々とした声。
DVDを棚に戻したハルくんが、私の隣に腰かける。
「私が見たいって言ったのに…」
声が小さくなる。
…ハルくんはあんまり乗り気じゃなかったし。
「…送るし、帰ろ」
立ち上がって、私の抱きしめているクッションを取ろうとする。
「…やだ、まだ帰らない。今帰っても一人だもん。怖いよ」
その言葉に、ハルくんの顔が一瞬で変わる。
……出た。面倒くさいって顔。
バカ。人でなし。



