私は千秋と違って鈍感ではないと思っていましたが、今思えば、幼なじみではなく「好きな人」として接してくれていたのかもしれない、と振り返ることがあります。
そのころに気づいていたら、どうなっていたのかな、とか。
でも、やっぱり千秋とハルくんのように、きっと幼なじみという関係性を壊したくなくて、そのままでいたと思うんです。
友情と恋愛の境界線は、とても曖昧です。
だからこそ物語にすると、切なくも温かい。
しかも、それが「幼なじみ」という関係だったら、尚更。
壊したくない距離感と、近づきたい気持ちの間で揺れる心。
その曖昧さが、物語をより深く、より苦しく、そして愛しくしてくれるのだと思います。
そんな気持ちを込めて、この作品を書きました。拙い部分も多かったと思いますが、ここまで付き合っていただけたことが何よりの励みです。
この物語が、少しでも皆さま自身の「大切な人」を思い出すきっかけになれば幸いです。



