ヒロインの女の子の悲鳴が響く。
私は思わずチラッと隣を見る。ハルくんは真剣な顔で映画を見ている。
……変なハルくん。
視線を画面に戻す。
でも、胸の奥は落ち着かない。
再生ボタンを押す前から、ずっとドキドキしている。
これが何なのか、分からない。
映画が怖いからかもしれない。それとも、違う理由なのかもしれない。
ただ、心臓の音だけが、やけに大きく聞こえていた。
じっと画面を見ていたら、急に幽霊らしきものが映し出される。
「ひっ…!」
声が漏れる。
ハルくんのことばかり考えて、真剣に見ていなかった私が悪い。
でも、心底驚いて咄嗟にハルくんの右腕に抱き着いてしまう。
「引っ張んな」
冷たい声。
「だっ、だって~…」
情けない。ほんとに情けない。
でも、これ。前回の作品よりも、だいぶパワーアップしてない? 映像の迫力も、音のタイミングも。



