【完】ハルくんの、かくしごと。




…ハルくん、この熱、きっと昨日のせいだよね。昨日、薄着だったし。

思い出して、たまらずぎゅっとハルくんの手を握った。



「ハルくん…昨日、私のこと、探しに来てくれたの、嬉しかった」



ボソッと呟くと、ハルくんは目を瞑ったまま―― 「うん」って声を出した。

寝てたんじゃなかったの。寝息立ててたのに。



「…ちあ。昨日聞けなかったけど、気になるから、聞いていい?」

「…ん?」



ハルくんは目を瞑ったまま。閉じているほうが、楽なのかもしれない。



「…昨日、ほんとに、キスしかされてない?」

「…。」



……ほんの一瞬、通話中に胸を触られたこと――でも、それは一瞬だったし、言わないでおく。言ったら、ハルくんを余計に心配させてしまう。

私はただ、繋いだ手をぎゅっと握り返す。



「それだけ、だよ」



嘘にならないよね?



「…怖かった、よな」

「…でも、こうしてハルくんとまた一緒にいられる、から。来てくれて、ほんとに、嬉しかったの」



かっこいい。男前。ヒーロー。ハルくん。私の、好きな人。