「お願い、千秋ちゃん。俺、クリスマスに一人は嫌だよ」
そんなこと、思ってないでしょ? さっきまでクリスマスどうでもいいって言ってたくせに。
ポケットに手を突っ込んで、ため息をつく。しょうがない。別に、映画一本見るくらいなら、いっか。
お母さんに、友達と偶然会ったから少し遊んで帰ると一応連絡だけしておく。
外に出ると、少しだけ雪が降ってきていた。
「寒いね~」と笑う荻原くん。
「早く、行こ」
荻原くんと並んで歩く。
荻原くんのお家は、ほんとに近くだった。 体感、徒歩5分。
「入って、入って」と促され、入ると、あったかい。というか、テレビがついたままだった。
「…もしかして、さっきまでここにいたの?」
「え?うん。振られました」
ここでね? クリスマスに、彼女でもない女の子と2人。何しようとしてたのか、大体想像つく。
そこに私を招き入れるなんて、やっぱりチャラい。



