教室へ入ると、開口一番。
「千秋、クリスマス予定ある?」
紗里衣ちゃんが、私のことを待ってましたと言わんばかりに声をかけてきた。
「予定ないよ~」
なに?もしかして、デートのお誘いなの?
ちょっと期待していると――
「あ、私は予定あるんだけど」
「えっ!じゃあ、なんで聞いたの!」
マフラーを取りながら、紗里衣ちゃんに詰め寄った。
ひどい、紗里衣ちゃん。私の気持ち、弄んだっ!
「私も、予定ほしいよう…一応聞くけど、彼氏じゃないよね?」
「家族、ね」
紗里衣ちゃんに彼氏ができちゃったら、どうしようかと思ったよ。
クリスマスは、一週間後。冬休みに入るタイミング。
寒いの、好きじゃない。冬は、嫌い。だから、クリスマスにもそんなに思い入れはない。
「荻原くんは~?」
「え~?私じゃなくても、いっぱいいるでしょ」
荻原くんとは、相変わらず友達をしている。 普通に2人きりで遊ぶくらい。 普通。



