でも俺も、人のこと言えないか。
ちあに好きになってもらうような要素、一個もない。
隣にいるのが当たり前だと思ってて、ちあもきっとそう思ってるって――どこかで甘えてた。
好きにならなくてもいいから、そばにいさせてほしかった。
ただ、それだけでよかった。
でも、そんなうまくいくわけなかったんだ。
「……荻原は、ちあのこと好きなの」
「え?それ、答えなきゃだめ?」
イラッとする。
でも、あいつが選んだんなら、それでいいか―― そう思おうとする自分がいる。
でも、どうせ別れるだろ――と、どこかでそう思ってる自分もいる。
そしたら、また俺のとこに泣きついてきたらいい。また、俺のせいにすればいい。
そんな矛盾した気持ちばかりで、 自分がどうしたいのか、もう分からない。
ほんとの望みなんてものは、ずっと昔から変わってない。ただ、隣にいてほしかった。それだけだった。
でも、それはもう、やめるから。
やめたあとの俺の行き場所を、誰か教えてほしい。



