【2.26公開】ハルくんの、かくしごと。




でも、泣き止もうとすればするほど、涙は止まらなくなる。


ねぇ、ハルくん。


こんなときでも、思い浮かぶのはハルくんだよ。



ほんとに子どもみたいに、わんわん泣いていたら―― 後頭部を優しく引き寄せられて、 周りから隠すかのように、ぎゅっと抱きしめられた。


あったかくて、優しくて。

意外と背中は大きくて。


でも、ハルくんとは違った匂い。


私が苦手な、甘ったるい香り。


それなのに、今はその香りに包まれて、 少しだけ安心してしまう自分がいる。



「大丈夫だよ」



耳元で囁かれる声。


その優しさに、また涙が溢れる。




本当は、ハルくんに抱きしめられたかった。