「もしかして、佐々木が女の子といるの、いやだ~って思ってる?」
「っ…」
「え?佐々木のこと、好きじゃないんだよね?」
「その質問、しないでっ!」
イライラ、イライラ。どうしようもない。
ハルくんが女の子といるのも、平気で私を置いていくのも、そして、この男も。
キッと睨む。
すると、荻原くんはニコって笑う。
その笑顔が、余計にムカつく。
「好きじゃないなら、その独占欲なんなんだろうね?」
……そんなの、私がいちばん思ってるよ。
急に、涙が滝みたいに溢れてきて、顔を隠す。
今日、メイク上手くいったのに。なんてどうでもいいことが、頭をよぎる。
「千秋ちゃん、」
私が泣いて焦っているのか、荻原くんの声が少しいつもと違う。
でも――ざまあみろだ。
この人混みの中で、荻原くんが私を泣かせてるように見えるでしょ。
周りの視線が刺さる。



