「千秋ちゃん、佐々木のこと探してたんだよね?」
放っといてくれないかな。
「佐々木、女の子と帰ったよ」
ピタッと足を止める。
もう、目の前に駅があるのに。
「女の子って?」
「お、食いついた」
「…荻原くんも、性格悪いね」
「やだな。佐々木と一緒にしないでよ」
「……。」
私が今、帰ったら。
また、鉢合わせする。女の子といるハルくんに。
彼女じゃないって聞いて、ホッとした自分。
彼女じゃないなら、そういうのやめなよって、上から目線でイライラしてる自分。
自分のこともしっかりできないのに、ハルくんに説教する権利なんて、ない。



