「性格悪い、」
「そんなん、知ってただろ」
無駄に、綺麗な顔してる。
この性悪男に、この顔をもたせるのはよくない。
ハルくん、私。
ハルくんに彼女できたって聞かされてからずっと、モヤモヤしたり、匂いに敏感になったり、なんでか分からないけど気が気じゃなかったの。
「その、傷ついた顔。それが、たまんない」
サラッと、私の前髪を触ってそういうことを言ってくる。
ねぇ、触らないんじゃなかったの。
ムカつく。
私、ずっとハルくんに振り回されてたってことだ。
頬でもつねってやろうと思って、手を伸ばしたら――避けられた。
「触るの禁止だろ。俺ら、普通の幼なじみなんだろ?」
「なっ…!?」
ムカつく、ほんと。
ポケットに手を突っ込んで、また私を置いていってしまうハルくん。
分かんない。なにあの人。
優しいと思えば、冷たい。
近づいてくると思えば、突き放す。
私の心をぐちゃぐちゃにして、何も説明してくれない。
「……ばかハル」
胸の奥が熱くて、悔しくて、涙が滲む。



