野いちご源氏物語 四五 橋姫(はしひめ)

(かおる)(きみ)はご朝食を召し上がってから、(みやこ)へ戻るご挨拶(あいさつ)(はち)(みや)様に申し上げなさった。
「今日は内裏(だいり)に上がらなければなりません。しばらくはあれこれと忙しいのですが、山の紅葉(もみじ)が散ってしまう前にまたお訪ねいたします」
「こうしてしばしば訪ねてくださるおかげで、寂しい山荘(さんそう)に光が差すような気がしておりますよ」
八の宮様はうれしそうにおっしゃる。