仲のよいおふたりだから、いつものようにいろいろなお話をなさって、そのついでに八の宮様の話題もお出しになった。
宇治の山荘で姫君たちを垣間見したことなどをくわしくお話しすると、匂宮様は深く感動なさる。
<案の定だ>
と、ますますお気を引くように話をお続けになると、匂宮様はじれったくなってしまわれる。
「その姫君からの返事はどうして持ってきていないのだ。私ならきっとそなたに見せるのに」
「何をおっしゃいますやら。いろいろなところから届いている恋文を、ちらりとも私には見せてくださらないではありませんか。とはいえ私にはもったいない姫君たちですから、いつか匂宮様にもご紹介したいとは思っております。しかしどうやって宇治までお越しになりますか。私のような身分の軽い者はどうとでも動けますけれど、尊い親王様が都からお出になるのは簡単ではございませんでしょう。
山里にはこういう思いがけない姫君がときどきいるようですね。僧侶のような父宮がお育てになっているということで、はじめのうちは私も、たいした姫君たちではないだろうと思っていたのです。それでお父宮とばかり親しくしていたのですが、月明かりの垣間見どおりなら、すばらしく理想的な姫君たちでございますよ」
宇治の山荘で姫君たちを垣間見したことなどをくわしくお話しすると、匂宮様は深く感動なさる。
<案の定だ>
と、ますますお気を引くように話をお続けになると、匂宮様はじれったくなってしまわれる。
「その姫君からの返事はどうして持ってきていないのだ。私ならきっとそなたに見せるのに」
「何をおっしゃいますやら。いろいろなところから届いている恋文を、ちらりとも私には見せてくださらないではありませんか。とはいえ私にはもったいない姫君たちですから、いつか匂宮様にもご紹介したいとは思っております。しかしどうやって宇治までお越しになりますか。私のような身分の軽い者はどうとでも動けますけれど、尊い親王様が都からお出になるのは簡単ではございませんでしょう。
山里にはこういう思いがけない姫君がときどきいるようですね。僧侶のような父宮がお育てになっているということで、はじめのうちは私も、たいした姫君たちではないだろうと思っていたのです。それでお父宮とばかり親しくしていたのですが、月明かりの垣間見どおりなら、すばらしく理想的な姫君たちでございますよ」



