巫女がお告げをするような雰囲気に薫の君はぞくりとなさる。
<私の本当の父親についてかもしれない。源氏の君と私は血がつながっていないという噂を聞いたことがあるが、この老女房が何かくわしいことを知っているのだろうか>
話を聞きたいとお思いになるけれど、老女房の言うように今は人目が多すぎる。
しかも宮様がお留守のときに、姫君のお部屋近くに明るくなるまで居座るのは、さすがに失礼だもの。
「私の方に思い当たることはないけれど、昔の話と聞くと気になります。近いうちにかならず続きを聞かせてください。そろそろ霧が晴れてきそうだ。残念だがその前に失礼いたしましょう。みすぼらしい格好を姫君たちにお見せするわけにはまいりませんから」
と言ってお立ちになったところへ、山のお寺の鐘がほのかに聞こえてきた。
<私の本当の父親についてかもしれない。源氏の君と私は血がつながっていないという噂を聞いたことがあるが、この老女房が何かくわしいことを知っているのだろうか>
話を聞きたいとお思いになるけれど、老女房の言うように今は人目が多すぎる。
しかも宮様がお留守のときに、姫君のお部屋近くに明るくなるまで居座るのは、さすがに失礼だもの。
「私の方に思い当たることはないけれど、昔の話と聞くと気になります。近いうちにかならず続きを聞かせてください。そろそろ霧が晴れてきそうだ。残念だがその前に失礼いたしましょう。みすぼらしい格好を姫君たちにお見せするわけにはまいりませんから」
と言ってお立ちになったところへ、山のお寺の鐘がほのかに聞こえてきた。



