若い女房たちはまったくお相手ができない。
気を失いそうなほど緊張しているから、奥にいる老女房を大君は呼びにいかせなさった。
でも、もう寝ているようでなかなか出てこない。
もったいぶっていると思われてはよくないだろうと、大君が直接お返事なさる。
「世間のことを何も知らずに暮らしておりますから、訳知り顔でお答えすることはできません」
たしなみ深く上品なお声がかすかに聞こえた。
「気づかないふりをなさるのですね。深窓の姫君としてはごもっともなお返事ですが、あなた様にはそのような無難なお返事は似合いません。あの悟り澄まされた父宮様とお暮らしなのですから、あなた様だって何もかもお悟りになっているでしょう。私の真剣な気持ちにもお気づきのはずです。
どうか世間の好色な男たちと一緒にしないでください。私の噂はお耳に入っているのではありませんか。周りがどれほど勧めても、結婚さえしない変わり者なのです。ただぼんやりと人生が終わるのを待っているだけですから、退屈な日々のことをお話しする相手がほしいのです。きっとあなた様も同じ退屈を抱えていらっしゃるでしょう。そのご退屈しのぎのお相手にしていただければ幸いです」
あまりに一気にお話しになるので、大君はお返事のしようがない。
やっと出てきた老女房に薫の君を任せて、お部屋の奥へお下がりになった。
気を失いそうなほど緊張しているから、奥にいる老女房を大君は呼びにいかせなさった。
でも、もう寝ているようでなかなか出てこない。
もったいぶっていると思われてはよくないだろうと、大君が直接お返事なさる。
「世間のことを何も知らずに暮らしておりますから、訳知り顔でお答えすることはできません」
たしなみ深く上品なお声がかすかに聞こえた。
「気づかないふりをなさるのですね。深窓の姫君としてはごもっともなお返事ですが、あなた様にはそのような無難なお返事は似合いません。あの悟り澄まされた父宮様とお暮らしなのですから、あなた様だって何もかもお悟りになっているでしょう。私の真剣な気持ちにもお気づきのはずです。
どうか世間の好色な男たちと一緒にしないでください。私の噂はお耳に入っているのではありませんか。周りがどれほど勧めても、結婚さえしない変わり者なのです。ただぼんやりと人生が終わるのを待っているだけですから、退屈な日々のことをお話しする相手がほしいのです。きっとあなた様も同じ退屈を抱えていらっしゃるでしょう。そのご退屈しのぎのお相手にしていただければ幸いです」
あまりに一気にお話しになるので、大君はお返事のしようがない。
やっと出てきた老女房に薫の君を任せて、お部屋の奥へお下がりになった。



