まだ気持ちの整理がついていないまま、朝のホームルームが始まっていく。

担任が出席を取っている最中も、私の心は晴れないままだった。

しかし少なくとも私が今日自殺することはないだろう。

だって6月25日を迎えても、全く死にたいと思っていないのだから。

きっと運命は変わっている、そう信じたかった。

「あれ、丹野は休みか?」

担任の言葉が教室に響いた。

私は丹野くんの席に無意識に視線を向けていた。
 
丹野くんの席には誰も座っていない。