「良いから話して」
私が声を震わせずにそう言うと、珀人は私から目をそらして近くの公園を指差す。
「あそこの公園、人が少なそうだし行こーぜ」
それはあの公園で話してくれるという意味だろう。
秋に入って暑さが落ち着いてきた季節なのに、誰もいないということは相当人気のない公園なのだろう。
公園に入ってその理由がよく分かるほど、整備も行き届いていないし薄暗かった。
しかし、噴水の周りは綺麗な方で、周りを囲っている石に腰掛けた。
「で、私はどこで死んだの?」
「高校の近くに大きな橋があるじゃん? あそこから川に飛び降りた。手を伸ばした俺は伶菜の腕を掴んだけれど、間に合わなくて一緒に落ちてった。で、気づいた時には一年前の教室で伶菜の前に立っていたんだ」
「じゃあ、なんで自分が後一年で消えるって分かったの?」
「んー、流石になんとなく分かるっていうか。あの6月25日を超えてこの世に残っていられると思えないんだよね。実際俺はあの日に死んでいるわけだし、本物の俺もいるから。それまでの期限付きだってなんとなく教室で伶菜の前に立った時に感じた」
確かに丹野くんがいるのに、幽霊である珀人がずっと現世に残っていればおかしなことになるかもしれない。
次に自分が飛び降りた時間も大体知りたいと話した私に珀人「18:30」位だった気がすると話した。ならば、少なくとも6月25日の18:30はあの橋に絶対に近づかないようにしようと心に決める。
私が声を震わせずにそう言うと、珀人は私から目をそらして近くの公園を指差す。
「あそこの公園、人が少なそうだし行こーぜ」
それはあの公園で話してくれるという意味だろう。
秋に入って暑さが落ち着いてきた季節なのに、誰もいないということは相当人気のない公園なのだろう。
公園に入ってその理由がよく分かるほど、整備も行き届いていないし薄暗かった。
しかし、噴水の周りは綺麗な方で、周りを囲っている石に腰掛けた。
「で、私はどこで死んだの?」
「高校の近くに大きな橋があるじゃん? あそこから川に飛び降りた。手を伸ばした俺は伶菜の腕を掴んだけれど、間に合わなくて一緒に落ちてった。で、気づいた時には一年前の教室で伶菜の前に立っていたんだ」
「じゃあ、なんで自分が後一年で消えるって分かったの?」
「んー、流石になんとなく分かるっていうか。あの6月25日を超えてこの世に残っていられると思えないんだよね。実際俺はあの日に死んでいるわけだし、本物の俺もいるから。それまでの期限付きだってなんとなく教室で伶菜の前に立った時に感じた」
確かに丹野くんがいるのに、幽霊である珀人がずっと現世に残っていればおかしなことになるかもしれない。
次に自分が飛び降りた時間も大体知りたいと話した私に珀人「18:30」位だった気がすると話した。ならば、少なくとも6月25日の18:30はあの橋に絶対に近づかないようにしようと心に決める。



