「ちょっと私に付き纏いすぎ! 他の所にも行けー!」
「嫌だ、俺はずっと伶菜の近くにいたい!」
「っ! その顔で胸キュンなセリフを言うな!」
本当は一日目からウザかったのに、すぐに言えなかったのはこの人が一応丹野くんだからだろう。
珀人は悔しそうに「伶菜だって俺と居られて嬉しいだろ!?」と頬を膨らませている。
「……だって、まだ珀人を丹野くんだと思えない。確かに丹野くんなのは認めるし、好きな人だからそれ位分かる。でも、やっぱり今の珀人は私の知っている丹野くんじゃないの。一年間で人は変わるかもしれないけれど、それを受け入れられるのは一年間一緒にいた人だけだよ」
その時、通行人が来て私はパッと口を噤んだ後に、言いすぎたかなと反省する。
しかし、珀人の表情は変わっていなかった。静かに通行人が過ぎ去るのを待っている私の耳元まで近づく。
「嫌だ、俺はずっと伶菜の近くにいたい!」
「っ! その顔で胸キュンなセリフを言うな!」
本当は一日目からウザかったのに、すぐに言えなかったのはこの人が一応丹野くんだからだろう。
珀人は悔しそうに「伶菜だって俺と居られて嬉しいだろ!?」と頬を膨らませている。
「……だって、まだ珀人を丹野くんだと思えない。確かに丹野くんなのは認めるし、好きな人だからそれ位分かる。でも、やっぱり今の珀人は私の知っている丹野くんじゃないの。一年間で人は変わるかもしれないけれど、それを受け入れられるのは一年間一緒にいた人だけだよ」
その時、通行人が来て私はパッと口を噤んだ後に、言いすぎたかなと反省する。
しかし、珀人の表情は変わっていなかった。静かに通行人が過ぎ去るのを待っている私の耳元まで近づく。



