ご自宅の三条邸にお帰りになる途中、亡き御息所の都のお屋敷の前を通りかかられた。
ますます荒れて塀の一部が壊れてしまっている。
そこから敷地の中をご覧になると、完全に戸締りされて人影も見えない。
月の光だけが小川の水面をきらきらと照らしている。
亡き衛門の督様が、このお屋敷で音楽会をお開きになったことなどを思い出される。
「住人のいなくなった家を秋の月が守っているのだろうか」
独り言をおっしゃって、ご自宅にお戻りになっても月を眺めていらっしゃる。
お心は小野へ飛んでいく。
「めずらしく浮気なんてなさって見苦しいご様子だこと」
と雲居の雁の女房たちは文句を言っている。
ますます荒れて塀の一部が壊れてしまっている。
そこから敷地の中をご覧になると、完全に戸締りされて人影も見えない。
月の光だけが小川の水面をきらきらと照らしている。
亡き衛門の督様が、このお屋敷で音楽会をお開きになったことなどを思い出される。
「住人のいなくなった家を秋の月が守っているのだろうか」
独り言をおっしゃって、ご自宅にお戻りになっても月を眺めていらっしゃる。
お心は小野へ飛んでいく。
「めずらしく浮気なんてなさって見苦しいご様子だこと」
と雲居の雁の女房たちは文句を言っている。



