雲居の雁は女二の宮様と大将様のご関係がはっきりとはお分かりにならない。
<結局どうなっていらっしゃるのだろう。御息所とは頻繁にお手紙のやり取りをなさっていたようだけれど>
悩んでいてもはっきりしないから、それとなく聞いてみようとお思いになった。
男君が夕暮れの空をぼんやりご覧になっているところへ、小さな若君をお使者にしてお手紙を届けなさる。
「どなたのためにそんなにぼんやりなさっているのですか。小野の生きておられる方が恋しいのか、亡くなった方が悲しいのか、私には分からなくて」
と、ちょっとした紙に書かれている。
<考えすぎてとんでもない想像までしておられるらしい。御息所に恋をしている可能性まで思いつかれたとは>
男君は苦笑いなさる。
「死ぬことはもちろん悲しいが、生きているということは間もなく死ぬということなのだから、どちらにしても悲しいものです。しいて言うなら命というものの儚さがつらくてぼんやりしています」
すぐにお返事を書いて、さりげなくかわしてしまわれる。
<まだお隠しになるのだ>
「命が儚くてつらい」なんて真に受けることはなさらない。
浮気を認めないどころか、お相手を隠そうとなさることに女君は嘆かれる。
<結局どうなっていらっしゃるのだろう。御息所とは頻繁にお手紙のやり取りをなさっていたようだけれど>
悩んでいてもはっきりしないから、それとなく聞いてみようとお思いになった。
男君が夕暮れの空をぼんやりご覧になっているところへ、小さな若君をお使者にしてお手紙を届けなさる。
「どなたのためにそんなにぼんやりなさっているのですか。小野の生きておられる方が恋しいのか、亡くなった方が悲しいのか、私には分からなくて」
と、ちょっとした紙に書かれている。
<考えすぎてとんでもない想像までしておられるらしい。御息所に恋をしている可能性まで思いつかれたとは>
男君は苦笑いなさる。
「死ぬことはもちろん悲しいが、生きているということは間もなく死ぬということなのだから、どちらにしても悲しいものです。しいて言うなら命というものの儚さがつらくてぼんやりしています」
すぐにお返事を書いて、さりげなくかわしてしまわれる。
<まだお隠しになるのだ>
「命が儚くてつらい」なんて真に受けることはなさらない。
浮気を認めないどころか、お相手を隠そうとなさることに女君は嘆かれる。



