この騒ぎのなかに大将様からのお手紙が届いた。
御息所は少し息を吹きかえされる。
<あぁ、今夜もお越しにならないらしい。宮様は捨てられてしまわれるのだ。無駄な手紙まで送ってしまったことよ>
また遠のいていく意識のなかで最後までお悩みになって、そのままお亡くなりになった。
妖怪が亡くなったように見せかけているだけではないかとお祈りが続くけれど、どんどん死んだ人のお顔になっていかれる。
宮様は私も死んでしまいたいと母君に寄り添っておられる。
「もうどうしようもございません。亡くなった方はお戻りになりませんから」
女房たちが口々に申し上げる。
それでも宮様はお離れにならない。
「宮様にまで何かあってはいけません。御息所のご成仏の妨げにもなりましょう。どうかお部屋にお戻りください」
と、女房がお体をお支えしようとする。
宮様は少しも動くことがおできにならない。
全身から力が抜けて茫然としていらっしゃる。
僧侶たちは諦めて帰り、何人かの僧侶だけがご葬儀の準備をするために残っている。
御息所は少し息を吹きかえされる。
<あぁ、今夜もお越しにならないらしい。宮様は捨てられてしまわれるのだ。無駄な手紙まで送ってしまったことよ>
また遠のいていく意識のなかで最後までお悩みになって、そのままお亡くなりになった。
妖怪が亡くなったように見せかけているだけではないかとお祈りが続くけれど、どんどん死んだ人のお顔になっていかれる。
宮様は私も死んでしまいたいと母君に寄り添っておられる。
「もうどうしようもございません。亡くなった方はお戻りになりませんから」
女房たちが口々に申し上げる。
それでも宮様はお離れにならない。
「宮様にまで何かあってはいけません。御息所のご成仏の妨げにもなりましょう。どうかお部屋にお戻りください」
と、女房がお体をお支えしようとする。
宮様は少しも動くことがおできにならない。
全身から力が抜けて茫然としていらっしゃる。
僧侶たちは諦めて帰り、何人かの僧侶だけがご葬儀の準備をするために残っている。



