天才魔導師の悪妻~私の夫を虐げておいて戻ってこいとは呆れましてよ?~


「シオン様……?」

「なにを驚いている? わが妻よ」

 イケボで確認され、私は思わず失神しかける。

(シオン様が……わが妻、……わが妻? は?)

 シオン様は崩れ落ちそうになる私の背を支える。

(は? は? はぁぁぁぁ? 妄想? 幻影? こんな都合のよい現実ありえなくない??)

 パニックに陥る私をシオン様が窘める。

「しっかりしろ」

 私はハッとして、ローレンス殿下に立ち向かった。

 シオン様が私の味方なら百人力である。