世間は誰も知らないことなので、
「尊い内親王様がお生みになった、お年を召してからのお子とあっては、たいそうおよろこびだろう」
と想像して華やかなお祝いの準備をする。
お祝いの儀式は重々しく行われ、六条の院の女君たちがそれぞれ工夫してご用意をなさる。
五日目の夜には中宮様からお祝いが届けられた。
公式の儀式として堂々としたお祝いをなさったの。
七日目の夜には帝がお祝いしてくださった。
こちらも公式の儀式よ。
それだけ姫宮様は重んじられていらっしゃる。
元太政大臣様は、姫宮様の裳着のときに腰結役をなさったご縁もあるから、本来は積極的に儀式のお手伝いをなさるべきだけれど、ご子息の衛門の督様のことで疲れきっていて、ひととおりのお祝いだけをなさった。
儀式には親王様や上級貴族がたくさんお越しになった。
表面上は、源氏の君はこれ以上ないほどご立派に若君を扱われるけれど、やはり苦々しいお気持ちもあって、それほど大切にはなさらない。
儀式のあとに音楽会を開催する気にもおなりになれなかった。
「尊い内親王様がお生みになった、お年を召してからのお子とあっては、たいそうおよろこびだろう」
と想像して華やかなお祝いの準備をする。
お祝いの儀式は重々しく行われ、六条の院の女君たちがそれぞれ工夫してご用意をなさる。
五日目の夜には中宮様からお祝いが届けられた。
公式の儀式として堂々としたお祝いをなさったの。
七日目の夜には帝がお祝いしてくださった。
こちらも公式の儀式よ。
それだけ姫宮様は重んじられていらっしゃる。
元太政大臣様は、姫宮様の裳着のときに腰結役をなさったご縁もあるから、本来は積極的に儀式のお手伝いをなさるべきだけれど、ご子息の衛門の督様のことで疲れきっていて、ひととおりのお祝いだけをなさった。
儀式には親王様や上級貴族がたくさんお越しになった。
表面上は、源氏の君はこれ以上ないほどご立派に若君を扱われるけれど、やはり苦々しいお気持ちもあって、それほど大切にはなさらない。
儀式のあとに音楽会を開催する気にもおなりになれなかった。



