衛門の督様はお人柄がおおらかで優しい方なの。
元太政大臣様はお子がたくさんだから、まだ幼い弟君たちは衛門の督様の方を父親のように頼りになさっている。
その兄君が死を覚悟なさっているから、悲しまない人はいらっしゃらない。
お屋敷中が嘆いている。
帝も惜しんで残念にお思いになる。
いよいよとお聞きになって権大納言に昇進させなさった。
<よろこびで少し回復すれば、もう一度参内できるかもしれない>
とお考えになってのことだったけれど、ご病状は変わらず、苦しみながらお使者にお礼をおっしゃる。
これほどまでに帝から大切にされているのをご覧になって、父君はますます悲しんで惜しまれる。
元太政大臣様はお子がたくさんだから、まだ幼い弟君たちは衛門の督様の方を父親のように頼りになさっている。
その兄君が死を覚悟なさっているから、悲しまない人はいらっしゃらない。
お屋敷中が嘆いている。
帝も惜しんで残念にお思いになる。
いよいよとお聞きになって権大納言に昇進させなさった。
<よろこびで少し回復すれば、もう一度参内できるかもしれない>
とお考えになってのことだったけれど、ご病状は変わらず、苦しみながらお使者にお礼をおっしゃる。
これほどまでに帝から大切にされているのをご覧になって、父君はますます悲しんで惜しまれる。



