源氏の君は姫宮様へのお恨みも忘れて悲しまれる。
おそばに寄って説得しようとなさった。
「どうしてこの年寄りを見捨てて出家などなさるのだ。少しお心を落ち着かせて、まずはお薬湯を飲んでお食事なども召し上がりなされ。ご出家はご立派なことだけれど、お体が弱っていては修行もおできにならないでしょう。ご体調をよくすることが先ですよ」
姫宮様は本当にお嫌そうにお頭を振られる。
<これほど私の冷淡さを恨んでいらっしゃったのだろうか>
源氏の君はお気の毒にお思いになる。
おそばに寄って説得しようとなさった。
「どうしてこの年寄りを見捨てて出家などなさるのだ。少しお心を落ち着かせて、まずはお薬湯を飲んでお食事なども召し上がりなされ。ご出家はご立派なことだけれど、お体が弱っていては修行もおできにならないでしょう。ご体調をよくすることが先ですよ」
姫宮様は本当にお嫌そうにお頭を振られる。
<これほど私の冷淡さを恨んでいらっしゃったのだろうか>
源氏の君はお気の毒にお思いになる。



