ひさしぶりに女三の宮様のところにいらっしゃったから、源氏の君はすぐに二条の院に戻るわけにもいかず、そわそわなさっている。
すると二条の院から使者が来て、
「紫の上がお亡くなりになりました」
とお伝えしたの。
驚きあわててお戻りになると、周辺の道路が大騒ぎになっている。
二条の院からは泣き叫ぶ声が聞こえる。
我を忘れて源氏の君はご病室に駆けこまれる。
「ここ数日は少し落ち着いておられたのですが、急にお亡くなりになりました」
と、なんとかひとりの女房が申し上げたけれど、どの女房たちも完全に混乱しているの。
病気回復のお祈りをしていた僧侶たちは、一部を残して帰り支度をはじめている。
<本当に死んだのだ>
これほど目の前が真っ暗になるご経験を源氏の君はなさったことがない。
すると二条の院から使者が来て、
「紫の上がお亡くなりになりました」
とお伝えしたの。
驚きあわててお戻りになると、周辺の道路が大騒ぎになっている。
二条の院からは泣き叫ぶ声が聞こえる。
我を忘れて源氏の君はご病室に駆けこまれる。
「ここ数日は少し落ち着いておられたのですが、急にお亡くなりになりました」
と、なんとかひとりの女房が申し上げたけれど、どの女房たちも完全に混乱しているの。
病気回復のお祈りをしていた僧侶たちは、一部を残して帰り支度をはじめている。
<本当に死んだのだ>
これほど目の前が真っ暗になるご経験を源氏の君はなさったことがない。



