旦那様に「君を愛する気はない」と言い放たれたので、「逃げるのですね?」と言い返したら甘い溺愛が始まりました。

私ももう恥ずかしいとは思わなくなっていた。

だってセルト様の頬も少しだけ赤く染まっていたから。





「レシール、愛している」




セルト様が私にそっと口付けた。

私はもう気持ちを隠すことなんて出来なかった。




「私も愛していますわ、セルト様」




それは本心から来た言葉だった。

あの日、最悪の出会い方をした私たちとは思えないほどの言葉。

だからあの日の言葉を言い換えるように、私は微笑んだ。





「セルト様、もう逃げないで下さいませ」




「逃げるはずないだろう? こんなにもレシールを愛しているのだから」




私たちはもう逃げない。

だってこれから幸せな生活を共に送るのだから。



fin.