来年源氏の君が四十歳におなりになるということで、帝をはじめとして世間全体がお祝いの準備をなさっている。
その秋に、源氏の君は上皇様と同じ待遇をお受けになることが決まった。
経済面だけでなく、ご生活もいっそう格式高いお扱いになって、いよいよ気軽に内裏にお上がりになることは難しくなった。
それでも帝はご満足なさらない。
本当の父君だとご存じだから、できれば帝の位をお譲りになりたいとお思いなの。
さすがにそれはできなくて、お心のうちでいつもお嘆きになっている。
その秋に、源氏の君は上皇様と同じ待遇をお受けになることが決まった。
経済面だけでなく、ご生活もいっそう格式高いお扱いになって、いよいよ気軽に内裏にお上がりになることは難しくなった。
それでも帝はご満足なさらない。
本当の父君だとご存じだから、できれば帝の位をお譲りになりたいとお思いなの。
さすがにそれはできなくて、お心のうちでいつもお嘆きになっている。



