明石の姫君のためには桐壺という建物が美しく改修された。
桐壺は源氏の君の母君である亡き桐壺の更衣様がお住まいになっていたところで、源氏の君がお若いころにはご自分のお部屋になさっていた。
東宮様がお暮らしになっている梨壺と近いから、行き来なさるのに便利よ。
姫君の入内が延期されたことで東宮様は待ち遠しくお思いだから、四月には入内なさることになった。
一旦ご用意なさった家具やお道具を、源氏の君はさらに美しく磨かせなさる。
お習字のお手本も選りすぐったものをおそろえになった。
昔の名人のご筆跡も、そのなかにたくさん残っている。
桐壺は源氏の君の母君である亡き桐壺の更衣様がお住まいになっていたところで、源氏の君がお若いころにはご自分のお部屋になさっていた。
東宮様がお暮らしになっている梨壺と近いから、行き来なさるのに便利よ。
姫君の入内が延期されたことで東宮様は待ち遠しくお思いだから、四月には入内なさることになった。
一旦ご用意なさった家具やお道具を、源氏の君はさらに美しく磨かせなさる。
お習字のお手本も選りすぐったものをおそろえになった。
昔の名人のご筆跡も、そのなかにたくさん残っている。



