二月の縁起のよい日を占わせて、源氏の君は姫君の裳着の日取りをお決めになった。
姫君のお部屋へ行かれて、内大臣様に打ち明けたことや、そのときの内大臣様のご様子などをお伝えなさる。
裳着の儀式の注意点なども丁寧にお教えになった。
<実の父君でもこれほどご親切にはしてくださらないだろう>
姫君はそうお思いになりながらも、やはり本当の父君にお会いになれることがうれしくていらっしゃる。
それから若君にもこっそりご説明なさる。
<そんなご事情がおありだったのか。なるほど、実のお子ではないからあのような>
台風のあとのお見舞いで覗き見してしまった、おふたりのご様子にも納得なさる。
<本当の姉君だと信じて真面目に接していた私は馬鹿みたいだ。美しい人だった。脈のなさそうな雲居の雁は諦めて、こちらに心変わりしてしまおうか。いや、そのような不誠実なことをしてはいけない>
つくづく真面目な方でいらっしゃる。
姫君のお部屋へ行かれて、内大臣様に打ち明けたことや、そのときの内大臣様のご様子などをお伝えなさる。
裳着の儀式の注意点なども丁寧にお教えになった。
<実の父君でもこれほどご親切にはしてくださらないだろう>
姫君はそうお思いになりながらも、やはり本当の父君にお会いになれることがうれしくていらっしゃる。
それから若君にもこっそりご説明なさる。
<そんなご事情がおありだったのか。なるほど、実のお子ではないからあのような>
台風のあとのお見舞いで覗き見してしまった、おふたりのご様子にも納得なさる。
<本当の姉君だと信じて真面目に接していた私は馬鹿みたいだ。美しい人だった。脈のなさそうな雲居の雁は諦めて、こちらに心変わりしてしまおうか。いや、そのような不誠実なことをしてはいけない>
つくづく真面目な方でいらっしゃる。



