兵部卿の宮様は、長年ご一緒だった奥様が三年ほど前にお亡くなりになって、今は寂しいお暮らしをなさっている。
玉葛の姫君をぜひ後妻になさりたいとお考えなの。
源氏の君はそれをご存じで、
<おもしろいことになってきた>
と思いながらも気づかないふりをなさっている。
朝までつづいた宴会で、宮様はすっかり酔って、回ってきた杯をお断りになる。
「もう帰らせていただこうとも思いますが、このお屋敷にどうしても気になる方がいらっしゃるのです。その方を手に入れるためでしたら何でもいたしましょう。その結果、この身を破滅させて人に笑われることになったとしてもかまいません」
ご自分にとって源氏の君は兄君だから、姫君への求婚者たちのなかで有利だろうと期待していらっしゃるみたい。
源氏の君は、
<この宮様なら求婚させがいがある>
と思ってお引き留めなさる。
「それほどの危険を冒す価値がある相手かどうか、よくお確かめください」
そうまで言われては、宮様はお帰りになれない。
楽しい宴はまだ続いていった。
玉葛の姫君をぜひ後妻になさりたいとお考えなの。
源氏の君はそれをご存じで、
<おもしろいことになってきた>
と思いながらも気づかないふりをなさっている。
朝までつづいた宴会で、宮様はすっかり酔って、回ってきた杯をお断りになる。
「もう帰らせていただこうとも思いますが、このお屋敷にどうしても気になる方がいらっしゃるのです。その方を手に入れるためでしたら何でもいたしましょう。その結果、この身を破滅させて人に笑われることになったとしてもかまいません」
ご自分にとって源氏の君は兄君だから、姫君への求婚者たちのなかで有利だろうと期待していらっしゃるみたい。
源氏の君は、
<この宮様なら求婚させがいがある>
と思ってお引き留めなさる。
「それほどの危険を冒す価値がある相手かどうか、よくお確かめください」
そうまで言われては、宮様はお帰りになれない。
楽しい宴はまだ続いていった。



