野いちご源氏物語 二四 胡蝶(こちょう)

夜になったけれど、源氏(げんじ)(きみ)はまだ物足りなくていらっしゃる。
お庭には(あか)りを()かせて、演奏家を建物の近くまでお呼びになる。
親王(しんのう)様や貴族たちも楽器をそれぞれ演奏なさった。
おめでたい曲を合奏してお歌いになる。

お屋敷の門のところ、お客様の乗り物がひしめいているあたりでは、家来まで幸せそうに聞きほれていた。
源氏の君の弟宮(おとうとみや)でいらっしゃる兵部卿(ひょうぶきょう)(みや)様が、春らしい歌をよいお声で歌われる。
源氏の君もご一緒にお歌いになった。