野いちご源氏物語 二四 胡蝶(こちょう)

玉葛(たまかずら)姫君(ひめぎみ)は二十歳を少し過ぎていらっしゃる。
ご結婚の時機(じき)(のが)してしまわれたようなお年だけれど、ご本人は男女のことを何もご存じないの。
女房(にょうぼう)たちがそういう話をお聞かせすることもなかったから、これ以上のことが世の中にあるとはお思いにならない。
心外(しんがい)でつらい>
(なげ)いておられる。

女房たちは、
「ご体調が悪そうでいらっしゃる」
と困っているけれど、理由は分からない。
源氏(げんじ)(きみ)は本当にご親切でいらっしゃること。実の父君(ちちぎみ)でも、あれほど何もかもお世話してくださることはないでしょう」
と言う女房もいる。
姫君はうんざりしながら、ご自分の運命を嘆かれる。