玉葛の姫君のご態度に源氏の君は<かわいらしい>と満足なさって、紫の上にもおほめになる。
「あの姫君は不思議な魅力のある人です。亡くなった母親はおとなしい人だったけれど、姫君の方はしっかりしていて分別がある上に親しみやすい。私などがあれこれ心配するまでもなさそうだ」
紫の上は源氏の君の浮気心をよくご存じだから、皮肉を返される。
「しっかりしていらっしゃるのに、あなたのような方を疑いもせず頼っておられるのはお気の毒だこと」
「何の疑いが必要なのです」
「私も痛い目に遭いましたから」
とほほえんでおっしゃった。
<あいからず察しがよい>
と源氏の君は驚かれる。
「嫌なことをおっしゃる。お考え違いですよ」
とだけおっしゃって、姫君のお話はおやめになる。
<すでに紫の上には見抜かれている>
源氏の君はますますお悩みになる。
一応の良心はまだ残っていらっしゃるようね。
「あの姫君は不思議な魅力のある人です。亡くなった母親はおとなしい人だったけれど、姫君の方はしっかりしていて分別がある上に親しみやすい。私などがあれこれ心配するまでもなさそうだ」
紫の上は源氏の君の浮気心をよくご存じだから、皮肉を返される。
「しっかりしていらっしゃるのに、あなたのような方を疑いもせず頼っておられるのはお気の毒だこと」
「何の疑いが必要なのです」
「私も痛い目に遭いましたから」
とほほえんでおっしゃった。
<あいからず察しがよい>
と源氏の君は驚かれる。
「嫌なことをおっしゃる。お考え違いですよ」
とだけおっしゃって、姫君のお話はおやめになる。
<すでに紫の上には見抜かれている>
源氏の君はますますお悩みになる。
一応の良心はまだ残っていらっしゃるようね。



