ここまでなんとか歩いていらっしゃったけれど、ついに姫君は力尽きてしまわれる。
もう足が動かないの。
どうしようもなくて、一行は参拝客向けの宿に入ったわ。
宿は混んでいたけれど、お供も少ないから、なんとか泊めてもらえそう。
日が暮れる前に、一度宿を出てお参りに行く。
そのために必要な物を準備していると、急に部屋の外が騒がしくなった。
宿屋の主人が何やら怒っているらしく、いらいらした大きな声が聞こえるの。
「この部屋には大切なお客様がお泊まりになる予定なのに、いったい誰を入れてしまったのだ。勝手なことをしおって」
と言うそばから、その「大切なお客様」がいらっしゃったみたい。
乳母がちらりと覗いてみると、徒歩でお参りに来た女性で、お供がたくさんいる。
目立たないようにしているけれど、おそらくよいところに勤めている女房、という感じ。
宿屋の主人は、さすがに姫君一行を追い出すことはできずに困っている。
気の毒ではあるものの、ここを出て別の宿を探すのも大変だから、長男が主人に提案する。
「私たちは部屋の奥の方に寄りましょう。今いらっしゃった方たちがお嫌でなければ、間に間仕切りなどを作って、入れてさしあげてください」
新しい客も承知したらしく、そっと部屋に入ってきた。
きちんとした身分の女性だけれど、姫君一行が遠慮しなければならないほどではなさそう。
感じもよさそうな人だったから、お互いうまく気を遣いあって同じ部屋を使うことになったわ。
もう足が動かないの。
どうしようもなくて、一行は参拝客向けの宿に入ったわ。
宿は混んでいたけれど、お供も少ないから、なんとか泊めてもらえそう。
日が暮れる前に、一度宿を出てお参りに行く。
そのために必要な物を準備していると、急に部屋の外が騒がしくなった。
宿屋の主人が何やら怒っているらしく、いらいらした大きな声が聞こえるの。
「この部屋には大切なお客様がお泊まりになる予定なのに、いったい誰を入れてしまったのだ。勝手なことをしおって」
と言うそばから、その「大切なお客様」がいらっしゃったみたい。
乳母がちらりと覗いてみると、徒歩でお参りに来た女性で、お供がたくさんいる。
目立たないようにしているけれど、おそらくよいところに勤めている女房、という感じ。
宿屋の主人は、さすがに姫君一行を追い出すことはできずに困っている。
気の毒ではあるものの、ここを出て別の宿を探すのも大変だから、長男が主人に提案する。
「私たちは部屋の奥の方に寄りましょう。今いらっしゃった方たちがお嫌でなければ、間に間仕切りなどを作って、入れてさしあげてください」
新しい客も承知したらしく、そっと部屋に入ってきた。
きちんとした身分の女性だけれど、姫君一行が遠慮しなければならないほどではなさそう。
感じもよさそうな人だったから、お互いうまく気を遣いあって同じ部屋を使うことになったわ。



