宝石アモル〜呪いを祓う転校生〜

 五年生になって図書委員会に入った私は、すぐに学校司書の高木(たかぎ)さんに宝石関連の本をリクエストしたんだけど……。

『意見はいただいておくわね』

 ってホンワカ笑顔で言われただけ。
 色んな人の意見を聞いて、相談して決めるものだから約束は出来ないって言われちゃった。

 だから図書室に新しい宝石の本が置かれるのは期待出来そうにない。

「明日から休み時間どうしようかな?」

 ため息をついてなやむ。
 昨日まではこっそり持って行った家の本を読んでいたんだけれど、それはもう完全に無理そうだし。

 私は何度もため息をつきながら、明日からの休み時間をどうすごそうか考えていた。