「カナメが十六歳になったら教える予定だったんだよ。それに石の巫女なんてふたつ名があるけど、そんな大したことするわけじゃないし」
「そうなの?」
「簡単に言うと、年に一、二回サイの家の近くにある石をさわるだけ」
「石……ああ」
そこまで言われて思い出した。
たしかに長期休暇でおばあちゃんの家に行くと、毎回黒くて大きな石をさわりに行ったっけ。
あれをやればいいだけなら、本当に大したことはしないんだね。
「とにかく、そういうわけだからカナメは元々色んな石と相性がいいんだ。きっと石を介してかけられたまじないだから、石の声を聞く力以外のこともできるようになったんだと思う」
『……』
だまり込んだ永遠と春花さんの表情はまだ半信半疑って感じ。
でも、さっきみたいに信じられないって否定する気は無いみたい。
コンコン
「失礼致します」
話が一応ひと段落したところで倉橋さんが戻って来た。
部屋に入った倉橋さんはかたい表情をしている。
「申し訳ございません。呪われているというブラックダイヤモンドはそちらのお嬢さんがおっしゃる通り販売してしまったようです」
なんでも、よせてあった商品を『特別なお客様に見せるものだから』と従業員には伝えていたんだって。
それを新人さんが特別なお客様ってところを常連さんのことだと勘違いして見せて販売しちゃったらしい。
「そうなの?」
「簡単に言うと、年に一、二回サイの家の近くにある石をさわるだけ」
「石……ああ」
そこまで言われて思い出した。
たしかに長期休暇でおばあちゃんの家に行くと、毎回黒くて大きな石をさわりに行ったっけ。
あれをやればいいだけなら、本当に大したことはしないんだね。
「とにかく、そういうわけだからカナメは元々色んな石と相性がいいんだ。きっと石を介してかけられたまじないだから、石の声を聞く力以外のこともできるようになったんだと思う」
『……』
だまり込んだ永遠と春花さんの表情はまだ半信半疑って感じ。
でも、さっきみたいに信じられないって否定する気は無いみたい。
コンコン
「失礼致します」
話が一応ひと段落したところで倉橋さんが戻って来た。
部屋に入った倉橋さんはかたい表情をしている。
「申し訳ございません。呪われているというブラックダイヤモンドはそちらのお嬢さんがおっしゃる通り販売してしまったようです」
なんでも、よせてあった商品を『特別なお客様に見せるものだから』と従業員には伝えていたんだって。
それを新人さんが特別なお客様ってところを常連さんのことだと勘違いして見せて販売しちゃったらしい。



