宝石アモル〜呪いを祓う転校生〜

『助けて!』
「っ!?」

 緊張しながら石にさわると、すぐに悲鳴に似た声がした。
 私と同じ年くらいの女の子の声。
 声の雰囲気だけならオウちゃんに似ている気がする。

『呪われているのはブラックダイヤモンドよ!』
(わかった!)

 必死そうな声にすぐに伝えた方がいいと思った私は、倉橋さんに目を向けて話した。

「ディコルに()かれた石はブラックダイヤモンドです。ありますか?」
「っ! ええ、ございます。こちらにお持ちしますか?」

 驚いて、でもすぐに対応してくれようとする倉橋さん。
 そこに永遠が立ち上がる。

「あ、俺が行きます。(はら)うのは俺のシゴトだし、要芽がいると危ないし」

 私がディコルを怖がってたから気づかってくれたみたい。
 友だち思いの永遠にちょっとうれしくなった。

 ……友だち思いと言えばこの子もだよね。

 インペリアルトパーズにふれながら思う。

 トパーズの石言葉は友情(ゆうじょう)希望(きぼう)潔白(けっぱく)
 すぐに助けをもとめてくるくらいだもん。仲間の石を助けたいって思ってたんだろうな。

 オウちゃんもだけど、トパーズは友だち思いなんだなってほっこりしていた。
 でも。