宝石アモル〜呪いを祓う転校生〜

 でも、柚乃はちょっと泣きそうな顔をしてて……。

「……わかったけど……なんか、悲しくてくやしいな……」
「柚乃?」

 呼びかけると、柚乃はハッとしてムリヤリ笑顔を作る。

「あ、明後日にできるかどうかはお母さんに聞かなきゃ分からないから、後で連絡するよ」
「う、うん」

 柚乃はそのまま次の授業の教科書を出し始める。
 じっさいそろそろ長谷川先生も来ちゃうころだったし、私も自分の席に座って準備を始めた。

 傷つけちゃった、のかな?

 柚乃の様子を思い返すと、そんな感じな気がする。
 仕方ないことだけど、たった一人の親友にあんな悲しそうな顔をさせてしまったことが悲しい。
 ズシッと心に重石(おもいし)が乗った感じで、午後の授業はあまり身が入らなかった。